生理周期と肌の関係、4つのリズムと対策法
はじめに
「生理前になるとニキビが出る」
「月の後半は乾燥やくすみが目立つ気がする」
…そんな肌の“ゆらぎ”を感じていませんか?
実は、女性の肌は生理周期(ホルモンの変動)によって1ヶ月の中でも大きく変化していることがわかっています。つまり、肌の不調は“あなたの努力不足”ではなく、“ホルモンの自然な反応”であることが多いのです。
本記事では、医師の視点から「生理周期と肌の4つの変化ステージ」、その時期に合わせた最適なスキンケアと生活の工夫をご紹介します。
女性ホルモンと肌の基本的な関係
生理周期は大きく分けて以下の4つのフェーズに分かれ、それぞれに女性ホルモンの分泌量が異なります。
フェーズ | 主なホルモン | 肌状態の傾向 |
---|---|---|
月経期(1〜5日目) | 低エストロゲン・低プロゲステロン | 乾燥・敏感・くすみやすい |
卵胞期(6〜13日目) | エストロゲン上昇 | 潤い・ハリが出て安定しやすい |
排卵期(14日目前後) | エストロゲンピーク | 透明感・皮脂分泌やや上昇 |
黄体期(15〜28日目) | プロゲステロン優位 | 皮脂過剰・ニキビ・むくみ・くすみが出やすい |
つまり、同じスキンケアを1ヶ月中ずっと続けるのは非効率。
肌に合った“タイミングごとのケア”を知ることが、美肌への近道です。
フェーズ別:肌と心にやさしいケア戦略
✅ 月経期(1〜5日目)|「休ませるケア」が必要な時期
この時期はホルモンが一気に下がり、肌も心も不安定に。
- 肌は乾燥・くすみ・赤みが出やすい
- ニキビや湿疹が出ることも
- スキンケアが沁みることもある
▶ この時期のケアポイント:
- クレンジング・洗顔は超低刺激に
- 美容液よりもセラミド・ワセリン中心の“守る保湿”
- メイクは最小限 or ノーメイクがおすすめ
💡 ストレス・冷えを避け、たっぷり睡眠をとることが肌回復の鍵。
✅ 卵胞期(6〜13日目)|「攻めのケア」が効く時期
エストロゲン(美肌ホルモン)が増えてくるこの時期は、肌の回復力が高く安定しやすいフェーズ。
▶ ケアポイント:
- ビタミンC美容液・ピーリングなど“攻め”のケアにトライしやすい
- 紫外線対策を強化しつつ、美白・毛穴対策に集中
- メイクのノリも良いので、新しいアイテムの導入に最適
💡 食事もタンパク質・鉄分をしっかり取ると肌の修復がスムーズに。
✅ 排卵期(14日目前後)|「皮脂&紫外線ケア」が大事な時期
排卵前後は皮脂分泌がやや増え、ニキビ・テカリ・毛穴の目立ちやすさが気になるタイミング。
▶ ケアポイント:
- ビタミンCやナイアシンアミドで皮脂コントロール
- 紫外線対策は「SPF高め+ノンケミカル」でバリア強化
- 毛穴対策は保湿をベースに“落としすぎ”に注意
💡 ストレスや寝不足が出やすい時期でもあるので、深呼吸やマインドフルネスも◎。
✅ 黄体期(15〜28日目)|「ゆらぎ肌を整える」時期
プロゲステロンが優位になることでむくみ・便秘・皮脂過剰・肌荒れが起きやすいフェーズ。
▶ ケアポイント:
- クレイパックや酵素洗顔で優しく角質ケア
- バリア機能を保つ“水分+油分”のダブル保湿
- 鎮静系アイテム(カモミール・ツボクサ)も活用
💡 食生活ではカリウム・食物繊維・水分を意識するとむくみ軽減に。
医師からのひとこと
「肌が毎日違うのは当たり前」
「ホルモンの波に合わせたケアこそが自然な美容」
そう考えられると、肌と心はぐっと軽くなります。
無理していつも完璧なスキンケアをするよりも、**その日の自分に寄り添った“ホルモンサイクル美容”**を取り入れてみてください。
肌も、きっと応えてくれるはずです。
まとめ
- 肌は生理周期に合わせて4段階で変化している
- 月経期:守る・卵胞期:攻める・排卵期:整える・黄体期:鎮める
- 食事・睡眠・スキンケアを“フェーズごと”に見直すのが鍵
- 自分の体のリズムを知れば、美肌はもっと自然に育つ
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