「しっかり寝ているはずなのに、朝起きても疲れが取れていない…」そんな“熟眠感の低下”に悩む人が増えています。前回の記事では、熟眠障害に効果的な薬について解説しましたが、薬物療法に頼りすぎず、日常生活での工夫もとても大切です。今回は医師の視点から、熟眠感を取り戻すために実践できる5つの生活習慣をご紹介します。
① 毎朝同じ時間に起きる
体内時計は“朝の光”によってリセットされます。朝7時前後にカーテンを開けて日光を浴びることで、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌リズムが整い、夜ぐっすり眠れるようになります。
💡ポイント:起床時間の固定が“眠りの質”を上げる第一歩!
② 寝る2時間前の入浴で深部体温を調整
熟眠には“体温の下降”が重要。40℃前後のぬるめのお風呂に15分ほど浸かると、入浴後に体温が下がりやすくなり、自然な眠気が得られます。
🛁入浴→体温低下→眠気のスイッチON
③ 就寝前のスマホ使用をやめる
ブルーライトはメラトニンの分泌を抑制し、睡眠の質を下げます。寝る30分前からはスマホやPCを見ない「デジタルデトックス時間」を意識しましょう。
📵スマホ断ちは、熟眠への近道!
④ カフェイン・アルコールの時間に注意
カフェイン(コーヒー・紅茶・エナジードリンクなど)は、6〜8時間体内に残ると言われています。午後以降の摂取は控えるのがベター。また、アルコールは入眠しやすくても、睡眠の後半に目が覚めやすくなるので注意。
☕午後のコーヒーより、ハーブティーや麦茶を選んでみて!
⑤ 軽い運動を日中に取り入れる
日中に体を動かすことで、体温リズムが整い、夜の眠気が促進されます。激しい運動でなくてもOK。朝のストレッチや散歩、ラジオ体操などでも効果があります。
🚶**「少し動くだけ」が、夜のぐっすりをサポート!**
まとめ:薬だけでなく、生活習慣こそ“最高の眠り薬”
熟眠障害は、薬物治療だけで完結するものではありません。むしろ、生活習慣を見直すことこそが、長期的な改善への鍵です。「寝る前にスマホをやめて、お風呂に入って、同じ時間に起きる」――そんなシンプルな積み重ねが、深い眠りと気持ちのいい朝を呼び戻してくれるのです。

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