【医師監修】梅雨でも心を守る!太陽光に代わるメンタルケア5選

Health

はじめに

梅雨の時期、なんとなく気分が落ち込みやすくなる…。
そんな経験はありませんか?

これは決して気のせいではなく、日照不足によるセロトニン分泌の低下が関係しています。
セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、心の安定や前向きな気持ちに大きく関わっています。

梅雨の長雨や曇り空で太陽光を十分に浴びられないと、気分の落ち込みやだるさ、不安感が強まりやすくなるのです。

そこで今回は、梅雨でも心を守るための「太陽光に代わるメンタルケア法」を医師の視点からご紹介します。


1. 室内でもできる「光の工夫」〜人工光療法〜

自然な太陽光に近い明るさ(2,500〜10,000ルクス)のライトを使うことで、体内時計をリセットし、セロトニン分泌をサポートする方法が「光療法(ライトセラピー)」です。

おすすめは:

  • 朝起きたらすぐに部屋の照明を最大限明るくする
  • 曇りの日でもカーテンを開けて自然光を取り入れる
  • 必要に応じて「光目覚まし時計」や「高照度デスクライト」を活用する

光療法は、季節性うつ(SAD)の治療にも使われており、梅雨時の心のケアにとても効果的です。


2. リズム運動でセロトニンを増やす

太陽光が足りない時でも、一定のリズム運動を取り入れることで、脳内のセロトニン神経を刺激できることがわかっています。

リズム運動とは:

  • ウォーキング
  • 軽いジョギング
  • 自転車こぎ
  • リズムに合わせたダンスやエクササイズ

ポイントは、無理せずリズムを刻みながら、呼吸を整えること
朝や夕方の短時間のウォーキングでも十分効果があります。


3. 触覚刺激で「幸せホルモン」活性化

人とのふれあいや優しい刺激は、セロトニンやオキシトシン(愛情ホルモン)を分泌させ、心を落ち着かせる効果があります。

梅雨時期におすすめの触覚刺激:

  • ペットをなでる
  • アロママッサージ(セルフでもOK)
  • 柔らかいタオルや毛布に包まれる

「触れる」「包まれる」感覚は、副交感神経を優位にしてリラックス効果をもたらします。


4. 腸を整えて心も整える〜腸脳相関〜

実は、セロトニンの約90%は腸内で作られているため、腸内環境を整えることも心の安定に直結しています。

おすすめ腸活法:

  • 発酵食品(ヨーグルト・味噌・納豆など)を毎日摂る
  • 食物繊維(野菜・海藻・豆類)を意識的にプラス
  • 甘いものや加工食品を控える(腸内の悪玉菌を増やしやすい)

腸が元気になると、自然とメンタルも安定しやすくなります。


5. 簡単なマインドフルネス呼吸法

太陽光不足で心が不安定になりやすい時こそ、「今、ここ」に意識を向ける練習が有効です。

✅ 1日3分からできるマインドフルネス呼吸法:

  • 楽な姿勢で座る
  • 鼻から息を吸い、口からゆっくり吐く(5秒吸って、7秒吐くイメージ)
  • 呼吸だけに意識を集中する
  • 他の雑念が浮かんでも、やさしく呼吸に戻す

毎日続けることで、不安やイライラを減らし、心のリセット力が高まります。


医師からのひとこと

梅雨の不調は、環境のせいで起こる自然な反応です。
「気の持ちよう」だけで乗り切ろうとするのではなく、脳や体に働きかける方法を取り入れることが大切です。

光を浴びる工夫、リズム運動、ふれあい、腸活、呼吸法——
これらはどれも特別な道具や場所を必要とせず、日常生活の中で少しずつ取り入れることができます。

無理にがんばらなくても大丈夫。
小さな習慣の積み重ねが、心と体をやさしく支えてくれます。

今年の梅雨は、自分自身にそっと寄り添う時間にしてみませんか?

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