はじめに
飲み会の翌朝、「なんだか肌がくすんでる」「乾燥して粉吹いてる…」と感じた経験はありませんか?
実は、アルコール摂取は脱水・炎症・皮脂分泌異常などを通じて、肌に少なからず影響を与えます。
この記事では、なぜ飲酒が肌に悪影響を与えるのか、そして翌日の正しいスキンケアや生活習慣について、医師監修のもと、論文をベースに分かりやすく解説します。
なぜ飲み会で肌が荒れるの?
✅ 1. 脱水によるバリア機能の低下
アルコールは利尿作用が強く、体内の水分を急速に失わせます。肌表面の角層(バリア層)も水分を失いやすくなり、乾燥・赤み・かゆみなどのトラブルを引き起こします。
ある研究では、水分不足によって皮膚の経表皮水分蒸散量(TEWL)が上昇し、炎症やバリア機能の低下に関与することが報告されています(Verdier‐Sévrain et al., 2007)。
✅ 2. 肝機能負担と活性酸素の増加
肝臓でのアルコール代謝時に生じるアセトアルデヒドは、細胞を酸化ストレスにさらす有害物質。この物質はコラーゲン分解酵素を活性化し、肌の弾力低下・くすみに関与します(Lieber, 1997)。
✅ 3. 睡眠の質が低下する
飲酒後は一見よく眠れるように感じますが、実際は深い睡眠(ノンレム睡眠)が短く、肌再生が妨げられやすいことがわかっています(Roehrs & Roth, 2001)。
睡眠不足は、ニキビ・クマ・皮脂分泌の増加などに直結します。
翌朝からできる!飲み会後の肌リカバリー法
✅ 水分とミネラルの補給を最優先
まずは水分と電解質の補給が最優先です。
おすすめは:
- 白湯やスポーツドリンク(低糖タイプ)
- 温かい味噌汁(カリウム・ナトリウム補給)
ビタミンB群やCも一緒に摂ると、解毒や抗酸化をサポートします。
→ 例:レモン入り白湯、バナナ、キウイ、トマトジュース
✅ 優しく落とす&潤すスキンケア
前夜のメイク残りや皮脂酸化が肌トラブルの元。
以下のステップを意識しましょう:
- 低刺激なミルククレンジングや泡洗顔
- アルコールフリーの化粧水で水分補給
- セラミド入りの乳液・クリームでフタをする
特に「セラミド」は肌バリア再構築に効果的とされており、乾燥後の肌再生に重要な脂質として注目されています(Madison, 2003)。
✅ 湯船での入浴&深呼吸
血行を促進し、代謝を上げるにはぬるめのお風呂(38〜40℃)に15分程度入るのがベスト。
副交感神経を優位にし、ストレスホルモン(コルチゾール)の抑制にもつながります。
また、入浴後のストレッチや深呼吸は腸の働きにも影響を与え、便通・肌の調子改善にも貢献します。
飲み会前にできる“予防美容”とは?
飲んだあとに焦るよりも、前もって準備することで肌荒れを防げることもあります。
✅ 食前に「抗酸化フード」を
飲酒前にトマト・緑茶・大豆製品・ビタミンE含有食品をとると、肝臓の負担や酸化ダメージを軽減できる可能性があります。
- トマトのリコピン(抗酸化力◎)
- 緑茶のカテキン(アルコール代謝促進)
- ナッツ類のビタミンE(肌細胞の酸化防止)
✅ 睡眠と水分を意識する
飲酒の前後にコップ1〜2杯の水を飲むことで、脱水のリスクを軽減。
帰宅後に化粧を落としてから寝ること、就寝前に軽く保湿をすることが美肌キープの鍵です。
医師のひとこと
「飲み会=肌荒れ」とあきらめず、正しい対策で肌を守ることは可能です。
お酒の量をコントロールしつつ、日々のスキンケアや栄養バランスを意識すれば、週1回程度の飲み会でも肌コンディションは維持できます。
まとめ
- 飲酒は脱水・酸化ストレス・睡眠の質低下で肌に悪影響
- 翌朝は「水分補給・低刺激スキンケア・入浴」で回復を
- 飲み会前の抗酸化食品や水分補給が予防策として有効
- “正しいケア”があれば、美容とお付き合いの両立は可能!
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