「高嶺の花と結婚したい」──それは多くの人が一度は夢見ることかもしれません。けれど、ここでまず考えたいのは、“あなたにとっての理想の人”とは誰か?ということです。
これは心理学的にも非常に重要な問いです。カナダのトロント大学の研究によると、「理想の相手像が曖昧な人ほど、恋愛の成功率が低くなる」と報告されています。つまり、何を求めているのかが自分の中で明確でないと、無意識に自分に合わない相手を選び続けてしまうのです。
自分の“理想”は他人が植えつけたものでは?
SNSで見かけるカップル、ドラマに出てくる完璧な恋人像、有名人のライフスタイル。これらに影響を受けて、私たちは「こんな人が理想」と思い込みがちです。でもそれって、本当に自分が望んでいる関係性でしょうか?
心理学では、こうした外的な理想を「外在的動機付け」と呼び、内側から湧き上がる本当の願望とは区別します。本当の理想を描くには、まず「どんな人と、どんな時間を過ごしたいか?」を具体的に想像する必要があります。
ノートに書いてみよう「理想の人と叶えたい日常」
今日のワークは、シンプルですが効果的なもの。ノートに次のようなことを書き出してみてください。
- どんな価値観を共有したいか?
- 相手はどんな時に笑っている人か?
- 自分が自然体でいられる瞬間はどんなときか?
- どんなケンカの仕方なら許せるか?
この問いを通して、“理想の人”というあいまいな存在が少しずつ、現実的な存在へと輪郭を持ち始めます。
美しさ=「誰かの理想」ではなく「自分の理想の状態」
美容や健康に関する目標も、すべて“理想の人と出会いたいから”という動機で始まるかもしれません。でも本当に持続するのは、「自分が納得できる状態になりたいから」という気持ちです。
それはたとえば、肌の調子がよくて朝気分よく起きられることだったり、好きな服を堂々と着られる体型だったりします。
生物学的には、人間は“自信があるとき”に最も魅力的なフェロモンを放つともいわれており、「理想を明確にする=自分を磨く出発点」なのです。
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