はじめに
今回の1 week story 腸活では、腸に対してポジティブな側面に注目していましたが、今回はネガティブな視点で改善点ついて提案していきたいと思います。
「腸内フローラに悪影響を与えやすい3つの生活習慣」
について解説し、今日からできる見直しポイントをご紹介します。
✅ 1. 抗生物質の乱用による善玉菌の破壊
抗生物質は、感染症の治療に不可欠な薬です。しかし同時に、腸内の善玉菌も一緒に殺してしまうという側面があります。
例えば、風邪やインフルエンザなどウイルス性の疾患に対して、必要のない抗生物質を使ってしまうケースが実際には多く見られます。
ある研究(Dethlefsen et al., 2008)では、抗生物質を服用すると腸内細菌の多様性が著しく低下し、回復に数ヶ月を要することもあると報告されています。
🔍 医師からのポイント
- 抗生物質は「必要なときに、必要な量を」医師の指示に従って使用することが大切。
- 服用中・服用後は乳酸菌やビフィズス菌のサプリメントや発酵食品を取り入れるのがおすすめ。(※飲み合わせについては主治医の指示に従ってください)
✅ 2. 加工食品・食品添加物の過剰摂取
コンビニやスーパーで手軽に手に入る加工食品。保存料・甘味料・着色料などの食品添加物が含まれていることが多く、これらが腸内フローラに悪影響を及ぼす可能性が近年指摘されています。
とくに人工甘味料(アスパルテーム、スクラロースなど)は、小腸で吸収されにくく、大腸に届いて腸内細菌のバランスを乱すリスクがあるといわれています。
研究(Suez et al., 2014)では、人工甘味料の継続摂取によって腸内細菌叢が変化し、耐糖能異常(血糖値が上がりやすくなる)を引き起こす可能性があることが示されました。
🔍 医師からのポイント
- すべての加工食品が悪いわけではありませんが、「原材料表示を確認する習慣」をつけましょう。
- 保存料や人工甘味料が多い食品は、“たまに”にとどめるのが理想です。
✅ 3. アルコール・タバコ・環境ストレスの蓄積
アルコールやタバコも、腸に悪影響を及ぼす習慣のひとつです。
アルコールは腸管粘膜を傷つけ、腸のバリア機能(リーキーガット)を低下させる可能性があり、タバコに含まれるニコチンや有害物質は腸内細菌のバランスに影響を及ぼします。
また、こうした物質だけでなく、慢性的なストレスや過労、睡眠不足も腸内環境の悪化要因となることが知られています。
ストレスにさらされると、コルチゾールというホルモンが分泌され、自律神経のバランスが乱れ、腸の動きや分泌機能も低下してしまいます。
🔍 医師からのポイント
- お酒は週に1〜2回、適量(ビールなら350ml、ワインならグラス1杯程度)を目安に。
- タバコは腸活・美容・健康の観点からも完全にやめるのがベスト。
- ストレス管理のために「1日5分の深呼吸」や「ぬるめの入浴」も腸に良い影響を与えます。
まとめ:腸を整えるには「守ること」も大切
腸活というと、「何を摂るか」にばかり注目されがちですが、
本当に大事なのは、腸内細菌に“余計なダメージを与えないこと”です。
- 不要な薬は避ける
- 食品を選ぶ目を養う
- ストレスや有害習慣を少しずつ手放す
このような「腸をいたわる習慣」が、善玉菌を元気にし、美容や免疫力、メンタル面の安定にもつながっていきます。
次の記事で7日目になります。今までの総集編として記事にしたいと思います。