はじめに
SNSで誰かと“つながっている”はずなのに、どこか心が満たされない。
そんな感覚を抱いたことはありませんか?
現代社会では、InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなどを通じて気軽に人とつながれる一方で、「孤独感」がむしろ強まっているという報告も増えています。
この記事では、医師の立場からSNSと孤独の関係、さらに美容や肌トラブルとの関連についても論文ベースで解説します。
SNS=つながり?それとも比較?
SNSは、使い方によって心の栄養にもなりますが、一方で**“比較”や“評価”を招きやすいツール**でもあります。
とくに女性や若年層では、以下のような心理状態が報告されています:
- 自分より「きれい・幸せ・成功している」人を見て落ち込む
- 「いいね」や反応の数で自己評価が上下する
- 表面的なつながりで満たされず、孤独感が逆に強くなる
🧪 Primack et al. (2017):SNSの利用時間が長いほど、主観的な孤独感のスコアが高くなる傾向が報告されており、とくに1日2時間以上の利用で顕著。
孤独感は肌トラブルにも影響
孤独感が強い状態は、心理的には“慢性的なストレス”と同じ。
この状態が続くと、以下のような美容面での悪影響が生じやすくなります。
▷ 肌のバリア機能の低下
→ 乾燥・赤み・敏感肌に
▷ 炎症性サイトカインの増加
→ ニキビや湿疹、かゆみの原因に
▷ 自律神経・ホルモンの乱れ
→ 皮脂バランスが崩れ、Tゾーンのテカリや顎ニキビが悪化
🧠 SNSを見たあとのモヤモヤ感は、交感神経優位の状態に傾き、自律神経と腸内環境のバランスも乱れがちになることが知られています。
SNSの「使用の仕方」がカギ
SNSそのものが悪いわけではなく、**“どう使うか”**が重要です。
◎心が整いやすいSNSの使い方
- 美容・健康の知識など“自分に役立つ情報”に限定
- 他人との比較ではなく、“自分の成長”に目を向ける
- “いいね”の数ではなく、“リアルな満足感”を大切に
✖ 悪化しやすい使い方
- 寝る前に延々とスクロール(→睡眠の質低下)
- 美容アカウントを見て「自分は劣っている」と感じる
- 匿名投稿での批判・否定に巻き込まれる
💡「SNS疲れ」=情報の過多、感情の乱高下、人間関係の摩擦。すべて肌荒れと密接に関わる要因です。
美肌を守るSNS断ちテクニック
美容とメンタルを整えるために、SNSとの付き合い方を少し変えてみましょう。
1. 「SNS断食デー」を週1回設ける
スマホを見る回数を減らすだけで、目の疲れ・肩こり・脳の疲労が軽減します。
2. 「見ない時間」を明確にする
寝る1時間前、朝起きてからの30分間など、“SNS禁止時間”を決めておくと、自律神経が整いやすくなります。
3. 「本当に信頼できる人」だけをフォローする
数ではなく、質。自分を否定せず、肯定してくれるような発信者を中心に。
医師のひとこと
SNSは便利で楽しい一方、無意識のうちに**「孤独感の増幅装置」**になっている可能性もあります。
「最近なんだか肌の調子が悪い」「眠れない」「気分が下がりがち」
そんなときは、スマホの使い方を一度見直してみてください。
心を満たすSNS習慣が、美肌づくりの第一歩です。
まとめ:SNSとの距離が“肌の調子”を変える
- SNSの使い方次第で、孤独感やストレスが増すこともある
- 比較・評価の連続は、自律神経・ホルモン・肌に悪影響
- “自分の心が喜ぶ使い方”を意識することで、美容にも好影響が
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